(※ネタバレ全開注意)
『パシフィックリム』とか『マッドマックス 怒りのデスロード』みたいな爆発的な面白さではないけど、英国紳士の諜報員がモチーフなのに『キックアス』の下品さ(※褒めてる)や重めのアクションを残しつつ、また違った面白さのある作品でした。(ぶっちゃけ、人は惨たらしく死にます)
もっとスマートな感じのアクション映画かと思ってたんですけど、意外と生々しかったですね。(死に方が)
個人的には、「組織に所属していることを家族さえも知らなかった」とか「日用品(今回なら傘)を使って戦う」という要素が大好物なので、その辺りにはとてもときめきました。アクションはエグジーのパルクールと教会の長回しが本気ですげえええ。
あと、やっぱり主人公の成長物語。パンフにはコリン・ファース演じるハリー(ガラハッド)が主人公とあったけど、これやっぱり主人公はエグジーじゃないかな? エグジーのお父さんが亡くなってしまったからハリーとの関係が始まって、エグジーが大人になって再会し、父と子のような関係でハリーの導きによって成長していくという。こういうの弱い、弱いですよ。
ちょっと本音を申すと、「面白いけど大好きという程ではないかなー…」と思いながら観てたんですけど、ラストシーンで鳥肌立ってちょっと泣きました。エグジーがハリーと全く同じシチュエーションになる場面ね。あれはずるい。ずるいけど、「そこで言ってくれなきゃ嘘でしょ!?」という。結構グロいのにこういう所で泣かせてくるんだもんなー。(『キックアス』もお父さんの最期で泣いた)
そういや、ハリー本当に死んじゃっててびっくりした…。試験の時に、最初に脱落した女の子が「え、本当に死んだの? 実は生きてるんじゃないの?(どきどき)」と思いながら観てたら生きてたので、ハリーも実は生きてるんじゃないかと思ってたんですけど、出てきませんでしたね…。もし続編があったら出てくるかもしれないけど。
(そこはちょっと複雑。死んだなら死んでてほしい気もするけど、あんなに恰好良いキャラが1作限りというのもあまりに勿体ない。アーサーは敵側だったし納得行くけど。マイケル・ケインをあれで終わらすかという気持ちも勿論あるけど)
役者さんも知ってる人も知らない人もみんなよかったなー。サミュエル・L・ジャクソン気持ち悪かったよ(※褒めてる)。本当に(直近だと)『アベンジャーズ』のフューリーと同じ人なのか、あの人。マーク・ストロングは善い人役を初めて見た! タロン・エガートンも映画初出演とは思えない堂々としたものだったなー。ガゼルもロキシー(役名)も可愛いめっちゃ可愛いです。
強いて言うならもう1人くらい動ける紳士がいてもよかった。(真顔)
もしくはハリーとエグジーの共闘が見たかった気もする。物語としてはわかる、わかるんだけど。