ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

映画『jam』観てきました・1

(全力でネタバレ注意)

劇団EXILEの9名が総出演ということで絶対観に行こうと決めていまして、無事に公開日の朝一に観てまいりました。(本音を言えば舞台挨拶に行けた皆さんが羨ましいけど)

結論から申しますとめっちゃ面白かったです。ただ決してエンタメ系の面白さではないので人は選びそう。

しかも舞台挨拶で「2」の製作が発表されたらしくてめっちゃびっくり。正統派続編になるんでしょうか、それともナンバリングだけど役者さんだけ同じで世界とか登場人物は変わるんだろうか。いや、これで今回の感想が結構変わってくるので。

こちら、監督・脚本がSABUさんということで、正直申しますと普段は全く観ないジャンルでした(青柳翔さん出演の『Mr.Long』は観に行こうと思ってたけど機会を逃した)。痛い描写も怖い描写も苦手なのです。が、今作はギリギリ観られる範囲で楽しく(?)観られました。いや、映画館の座席で「痛いー!」とか「怖いー!」とか心の中で叫びまくってましたけど。

ジャンルとしてはハードボイルド+サイコホラーです。サイコホラーです(大事なことなので2回ry)。ぶっちゃけ『ミザリー』です(原作しか知らないけど)。(個人的にはホラーよりはサイコホラーの方が何とか観れます。好んでは観ないけど)

あと私が大好きな要素として、3人の主人公が微妙にニアミスするんですよ。ゲームで言うとサウンドノベルの『街~運命の交差点~』とか『428』みたいな感じで、同じ場面でも主人公によって見える角度が違うという。元々群像劇も好きなんですけど、本当にゲームのザッピングシステムみたいで楽しかったです。

そう、あのですね。劇団EXILEにはハイローからハマったんですけど、その時って顔見知り同士の役が多かったんですね(チームは別々だけど)。でも今回は、特に主人公3人は知らない同士で。だから、同じ画面内にいても役としてはその時会ったばかりの関係だったりして、それがすごく新鮮で、「あ、これ劇団だ」って思ったんです。実際に私が劇団のファンをやってるんですけど、同じメンバーなのに演目によって全然違う関係性だったりするじゃないですか。そこが劇団の面白いところでもあるんです。だから『jam』は劇団でやってるんだなと後から思ってさらに好きになりました。

(ということで、ここからはネタバレ有りの感想)

 

主人公は、売れない演歌歌手の青柳翔さん、強盗したけど逃げ遅れて一人捕まった鈴木伸之さん、事故に遭って意識不明のまま眠り続ける恋人の目覚めを待つ町田啓太さん。この3人が本当によかった。

ちなみに私が劇団EXILEで一番好きなのは青柳さんです。青柳さんは今回も困らされてて「あーもうありがとうございますありがとうございます!」と心の中で全力でお礼を叫んでました。監禁シーンのアップが泣きぼくろと目にかかる前髪で美しすぎて泣く。

でも! でもね! 今回の青柳さんは割と悪い面もあるじゃないですか。「売れない演歌歌手」とは知ってたけど、若干新興宗教ぽい手法でファンの心を鷲掴みにしてたので「あれ? 結構悪い人だな」と。(そこも役として好きだったけど)

で、ストーカー紛いのファンにもいい顔しちゃって(金づるが減るから)、変な飲み物飲まされて、案の定(恐らく)薬が盛られててばったり倒れたところを捕捉されて(もちろん尾行されてた)監禁されるという。怖かったマジで怖かった。思い出しても怖い。

ファン役の筒井真理子さんがすごすぎる。撮影現場どんな感じだったんだろう。いやでも、これ反面教師でしたわ…。絶対やっちゃいけないけどいつあっちに転んでしまってもおかしくない素質は持ってる私…。だからまあ、「好き」という気持ちもある程度外に出して発散しなきゃいけないんだよなというか。あと、自分と同一視しないとか。(再確認)

でも、昌子さん(監禁したファン)に強制されて一緒に歌を作ってるところはめちゃくちゃ面白かった。昌子さんGarageBandとか使いこなしてるし、何気にすごいのでは。

あと青柳さんの歌唱力の無駄遣いね! 横山田ヒロシ(役名)のアルバム出ないかな! 「こんにちは♪(ヒロシ!)ありがとう♪(ヒロシ!)」が頭から離れません。昌子さんの部屋にCD(レコード?)ジャケットがたくさん飾られてたんですけど、あれ全部撮影したんでしょうね。すごい。

そういや何でヒロシ、市民ホールのコンサートで『MASAKO』歌わなかったんだろう。怖くなかったのかな。歌わなかったら殺されるとか思わなかったのかな。私も「歌わないんだ!?」ってなった。そこはやっぱり、一応歌手としてのプライドがあったのかなあ。

でね。でも、最後昌子さんがヒロシをかばったわけじゃないですか(というか、銃を持った人が乱入しなかったらたぶん昌子さん自分の首を掻っ切ってたような気がするけど。あの雰囲気からして)。なのにヒロシは逃げて、けどやっぱり(偶然)また出会うことになって。そこで表情が変わるんですよ。そこの青柳さんの表情の変化が流石すぎる! 最後の病室で、無言でペンライトかちかちやってるのもずっと同じリズムでやってるのに最後だけ間を取る、あの間の取り方がすげえと思うわけです!

あとヒロシのシーンは、最初とクライマックスに流れる、発泡スチロールをのこぎりで速く切っていたみたいなBGMが印象的でした。

ヒロシと言えば、ヒロシの付き人役が何とドーベルのSWAYさんこと野替愁平さん! 微笑ましかった、めっちゃ微笑ましかった。特にスタッフロール後が可愛かったです。やっぱりそういう世界に憧れがあったから付き人のお仕事してたのかな。

SWAYさん、劇団EXILEとしてももちろん観たいけど、HONEST BOYZのメンバーとも何か演技やってほしい。

案の定、青柳さんの感想が長くなったのでここで分けます。