ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

劇団Patch『SPECTER』再演・前置き

満を持して、ついにTRUMPシリーズを生観劇してしまいました。と言っても、このブログでは書いたことないので何のこっちゃかもしれない。

TRUMPシリーズとは、長い歴史の中で突然変異的に生まれたとされる吸血種(と人間)の物語でして、第1作の『TRUMP』は吸血種の繭期(人間で言う思春期)に入った少年達がクランと呼ばれる全寮制の学校みたいなところで何やかんや起きる物語となっております。(すごくマイルドに書いた)

吸血種といっても太陽とか十字架を苦手とするわけでもなく、血を吸う以外はほとんど人間と同じ。血を吸うというよりは「咬む」ことの方が重要で、吸血種同士で咬まれた側は咬んだ相手に強制的に主従関係を築かれてしまうのです(その強さは咬んだ側の強さによる。ちなみに人間は牙の毒に耐えられず死ぬ)。これを「イニシアチブ」と呼び、厳しく禁じられているんですけど、まあ物語のキーワードなのでしょっちゅう誰かが誰かに咬まれていますね…仕方ないけど。

私が『TRUMP』を最初に知ったのは高杉真宙君と早乙女友貴君が主演を務めるNAPPOS UNITED版でして(キャラメルボックス繋がりでチラシが来た)。好きな若手役者さんもいっぱい出てて、吉田メタルさんとかキャラメルの岡田達也さんの名前もあって、でも全然物語の内容は知らなくて、ただただ世界観がゴシックで耽美だったのでものすごく興味があったんですけど、一瞬でチケットが売り切れたんですよ。なので「あ、縁がなかった」とそれはそこで終わりました。

その後、うちはケーブルテレビに入っているので色々番組を検索していたら、何とDステ版の『TRUMP』が放送されたのです! 西井幸人君と三津谷亮君が主演のやつね。「あ、これあの時気になってたやつだ!」と録画して観ました観ましたとも。「え、えええ…」ってなりながら。

しかも『TRUMP』って伝統的にキャストを入れ替えるんですよ。主要登場人物がソフィとウルという2人の少年なんですけど、1回の公演でTRUTHキャストとREVERSEキャストがあるのです。つまり、みっちゃんがステージによってはソフィだったりウルだったりするのですね。これがソフィとウルだけじゃなくて他のキャストも入れ替えが発生するので、「そんなんどっちも観たいやんけ!」となるわけです。

西井君とみっちゃんは、一言で表すと西井君がピュアでみっちゃんが陰のある感じなので、どっちも大変美味しかったです。本当にどっちも捨てがたい。ただ、続編ではみっちゃんがソフィで続投しているので、その気持ちはとてもわかる。

さらにその後、何と『TRUMP』の過去の時系列である『SPECTER』と『グランギニョル』が公式に1回だけYouTube配信されまして(『グランギニョル』はその後、日テレプラスでも放送されました)。『SPECTER』は「なるほどね」くらいだったんですけど、『グランギニョル』でアホほど号泣しまして。映像で観てるだけなのにラストシーンで咳き込むほど泣きました。今思い出してもまだ泣きそうになる。

その辺からですね。「あ、TRUMP沼は深すぎた」とちょっと後悔したのは。『マリーゴールド』という新作もあったのはわかっていたのですが、ちょっと怖くて観に行けませんでした。ライビュならもしかしてチケット取れたかもしれないけど心の準備が整わなかった…。『LILIUM』は再演してほしい。

で、今回『SPECTER』の再演があったのもわかっていたんですけど、どうしようかなと迷っていて。

さて、ここでTRUMPシリーズの生みの親、末満健一さんのお名前を出すのですが。末満さんは『刀剣乱舞』のステージの方も手がけられておられます。私、昨年末に友達に誘われてミュの乱舞祭(ライビュ)からだけど『刀剣乱舞』の世界に入ったんですよ。ステが末満さんなのは知ってたんですよ。

乱舞祭ライビュの後で誘ってくれた友達に「そういえば、末満さんのTRUMPって知らない?」という話をしたんですね。「気にはなってる」って言ってくれたんですね。「うちに来てくれたらHDDで『TRUMP』観れるよ」と囁きかけまして。さらに『グランギニョル』が再放送してたみたいで、その友達がわざわざ録画してくれたんですよ。「これ先に観てもいいの?」って訊かれたので全力で引き留めました。(※個人の体験によります。先に観ても大丈夫は大丈夫です)

年が明けてタイミングがあったので友達を家に呼んで『TRUMP』を観せました。

友達が家に帰って(少し経ってから)『グランギニョル』を観ました。

そこから私達の合い言葉は「末満さんはひどい」です(真顔)。で、そこからもう一度会う機会が作れて、友達が「…『SPECTER』どうする?」って(笑)。その時点でチケットが売り切れてたらいいかと思ってたのですが、調べたら何と残っていたので2人で行くことを決めました。前置きが長すぎてすみません。行こうって言ってくれる友達本当にありがたい。

久しぶりの森ノ宮ピロティホールでしたね。ほぼ最後列でしたが、意外とちゃんと見えました(オペラグラスも持っていって使ったけど)。

ちなみに『COCOON』も「行こう!」ってなって友達がチャレンジしてくれたのですが、残念ながらご用意されなかった模様。だよなー。新作だもんなー。みんな観たいよなー。

ということで次の記事でやっと『SPECTER』の感想を書こうと思います。