ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

ナイスコンプレックス 『12人の怒れる男』

(60年前の映画ということでネタバレ容赦してませんのでご注意下さい)

観に行ったのは7月31日の大阪Bチームです。

名作中の名作中で、いろんなオマージュもされている今作品。ということは知っているのですが、実は映画版観てない私です……。

今回、舞台版を観に行くにあたって、映画を観てから行くかどうか悩んだのですが、この作品を観たことある同居人さんに聞いたら、「初見であの脚本を味わってほしい」と言われたので、ほぼ何も知らずに行きました。(ちょっとだけあらすじとか登場人物紹介は読んだけど。入りやすいように)

名作中の名作なので、私が今更書くこととかないような気もするのですが。が、とても共感したところがあったのでとりあえず叫ばせて下さい。

線路沿いに住んでたことあるけど窓開けてたら電車通った時にマジで何も聞こえないのわかりすぎるーーー!!

あとメガネ外してたら何も見えないよねーーー!!

です。

メガネは中学からの付き合いですが、線路沿いに住んでたのは大人になってからです(それ以外はいい所だったので10年くらい住んでたけど)。なので、その辺を経験した今だからこそ観てよかったです。わかりすぎた。テレビ観てて電車が通ったら一時停止できる場合はしますからね、本当に何も聞こえないから。

えっらい杜撰な捜査(および激しい思い込みなど)だったんだなあ、と見終わって思ったけど、原作は人種差別なども含まれてのことだったので、もちろん杜撰ではあるけどそこに故意も乗ってたってことなんですね。

今回も「スラム街」という言葉はあったけど、微妙に日本なのか海外なのか架空の国なのかわからないようになってたので(たぶんあえてぼかしてる)、わかりづらくはあったけど、でも現実過ぎなくてよかったという面もあります。ここは好みもあるだろうけど、私は舞台の上に現実が乗りすぎてると割とつらいので(悲劇とか喜劇とかの意味ではない)。あくまで架空の世界であってほしいというか。伝えるのが難しいんですけど、一言で言うと「夢を見たい」ってことかな。

メガネと言えば2号さんも4号さんも実に素敵なメガネ男子でいらっしゃいました。(←メガネ男子大好き)

今回、最愛の役者さんである畑中智行さんが出演されるということで、ものすごく興味は持っていたんですけど知らない劇場だったしどうしようかと思ってて、そしたら同じくキャラメルボックス好きな友達がそもそもの『12人の怒れる男』が大好きで、誘ってくれて一緒にチケット取ってくれたんですよ。本当にありがとうございます。

あと、竹下健人さんと松本寛也さんもお目当てでした。東京ではこの御三方が分かれちゃうので、大阪公演でよかったです(AとBチームがあって、さらに東京ではシャッフル)。さらに大阪では、関西出身の方々が出身地の方言で台詞を喋っておられたんですよ! 何それ美味しい! あー、だから「ぶっ殺すぞ!」を本気で言わないのもとても説得力がありました。関西人すぐ「ぶっ殺すぞ!」言うよね。(それが偏見だと言っておろうに)(ちなみに東京公演でも関西弁は続行になった?とのことでした)

1号を演じた菊地浩輔さんのお笑いコンビであるチーモンチョーチュウのネタも見たことあるはずだけど咄嗟に思い出せない……。絶対見たことはあるはず。

この作品を舞台で観てよかった理由が上着

最初は「夏の設定でしかもクーラー壊れた室内(実は誤解だったけど)なのに、みんなえらい着込んでるんだなー」と思ってました。で、「ああ、議論が白熱して暑いから脱いでるのかな」って。意味がわかったのが半数くらい脱いでた時だったかな。下はみんな白いシャツでね。だから12号が口では「無罪」と言うけど上着脱いでない時に「ほほう」ってなったし、4号さんが上着脱ぐけどベストだった時は「まだちょっと迷ってるのかな」と感じられまして。舞台の!! そういうところが大好き!!

唯一脱がなかった8号さんは最初から少年の「有罪」を疑っていたわけだし、なおかつスーツも白っぽかったのでなるほどなと。でも8号さんの心の強さがすごすぎる。日本って割と同調圧力あるじゃないですか。ましてや1対11でなかなか自分の意見を貫けないですよ。

そして、あれだけ議論したにも関わらず、結局真相は明かされないままで、そこでやっと「あ、この物語はミステリーではないんだな」と理解した私です。

どの役者さんも本当に素晴らしかったんですけど、やっぱりキーパーソンである8号さんと3号さんがすごかったなと。

あー、あとこれだけは書いておかないと! ナイコンさんの差し入れシステムが素晴らしいので全劇団取り入れて下さい! こちらとしても貢げて(貢ぐ言うな)、それが直接の手助けになって、さらにファンとしてのアピールができるなんてwin-winじゃないですか!

なのでめちゃくちゃ貢ぎたかったんですけど、瞬殺だったので貢げませんでした……。貢ぎたかった。

やっぱり舞台はよいですね!!