ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

キャラメルボックス『TRUTH2014』DVD観ました。

(完全に数回観た状態の感想なのでこれだけ読んでもよくわからないと思います、すみません)

(劇場で見た時の感想はこちらこちら

お年玉セールの「鍛治本大樹セット」で購入させて頂きました。ありがとうございます。

もう2年半前なんだな、この作品。でも、2日連続で行ったせいもあってか割と覚えてます。ここ3年に絞って言えば、弦次郎さんって畑中さんが演じた中でかなり好きな方の役なので。

あー、でも生観劇した時にすごく胸打たれたシーンがあって、そこをDVDで観るのが楽しみだったんだけど、そこのシーン畑中さん見切れちゃってた(苦笑)。

どこかというと(生観劇した時の感想に書いたんですけど)、耳が聞こえなくなってから道場で国元に帰る報告をした時に英之助と初音さんの仲を取り持って、道場を出て初音さんが追いかけてきて、初音さんに想いを吐露するけどどうしようもなくて筆と便箋を取り上げて去っていくシーン。

DVDだと初音さんと話している時からもう割と辛そうだけど、私が大阪(DVD収録より後)で観た時は初音さんと話している間はもう少し笑ってた気がするんですよ。だけど、筆を取り上げて後ろを向いた瞬間にすごい辛そうな顔して去っていくんですね。あれがもう泣けてさー!! だって(前と全く同じこと書くけど)初音さんの前では顔がニヤけちゃって仕方ないはずだったのに、ここでは無理して笑ってたんだよ!? そんなん泣くしかないやろ…。

っていうのをDVDで確認したかったのですが、じっきーからカメラが動かなかったのでわかりませんでした。残念。あ、このシーンの、じっきー演じる初音さんの手紙の広げ方ももう少し引きで見たかった! ぱさっと広げてくるくると回る手紙がめっちゃ綺麗でしたもん。暗い背景の中に初音さんが際立ってて、演劇というより舞踊を観ているような気持ちになりました。美しかった。

劇場で観ている時は初音さんにまで感情移入している余裕がなかったんだけど、DVDでじっくり観ると初音さんの弦次郎さんを見つめる瞳に吸い込まれそうになりますね。本当に好きだもんね。あの後、弦次郎さんと生きていってほしいなあ。

あとですね、どうしても生で観ている時はその場の感情の動きの方に付いていこうとするので、弦次郎達が国のためにどうしたいのかとか、何で鏡吾が裏切ったのかとかが、ちゃんとは理解できてなくて(歴史も全然得意じゃないし)。今回DVDで台詞をじっくり聴いたのと、同居人さんに日本史を解説してもらってようやくわかってきました。時代背景も全然わかってなかったわ私…。(だから時代劇避けてたんだけど。成井さんこの時代好きなんですね、色んな作品に使ってるし)

弦次郎達は倒幕派で、その中でも穏健派と過激派がいて(横溝様を斬らない・斬る)、そんな中、鏡吾は裏で横溝様および山岡様(たぶん佐幕派)と繋がってて、弦次郎と英之助がいなくなれば横溝様を止められる人がいなくて権力が大きくなるだろうから二人を始末しようってことだったのかな(横溝様と対立する林様は切腹させたし)。でも自分だけで二人は相手にできないので、上手く策略にはめて弦次郎に英之助を殺させた、と。

けどそうだとして、じゃあ何で鏡吾が斬り役を土壇場になって「俺がやる」って言い出したのかが実はわかってないんですけど。そう言った方が、かえって弦次郎がちゃんと斬り役をやってくれると思ったからかなあ。(自分の身の上も聞かせたことで更に責任感を煽ったというか)

弦次郎および英之助と鏡吾の出会いがわからないから何とも言えないけど、おそらく結構な年数の付き合いのはずなのに信じられずに裏切った鏡吾も辛いし、ずっと何かを抱えていた鏡吾に気付かなかった弦次郎や英之助も悲しいですね。(鏡吾を一番分かっていたのはふじさんかも、という)

ところでDVDと言えばコメンタリー! コメンタリーとかメイキングとか大好きです。今回は畑中さんと三浦さんと大内さんでした。

特に印象に残った内容は、

・「耳が聞こえない人が気配を感じるってあるのかな」に対して三浦さんが真剣に考え込んだ後の答え

・(弦次郎を想う初音の台詞を聞いて、弦次郎に対して)「想われてるねえ」←不意打ちにきゅんとした

・「(鏡吾を)最初から誰も信じてなかったんだね」←笑っちゃったんだけど、大内さんって何か裏切りそうな気配があるのでつい…

畑中さんも何回もコメンタリーで仰ってたんですけど、やっぱり面白いですね『TRUTH』。

再演も映像で観ましたけど、やっぱり個人的には自分の目で最初に観た2014年版が好きかな。ようやく細かい所がわかってきたので、これを踏まえて劇場で観てみたいなあ。でも、もう同じキャストではやらないだろうしな。舞台は生物(なまもの)。