ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

梅川和実 『ガウガウわー太2』 5巻。

最終巻でした。発売日前日に「明日発売」と知って、翌日さっそく買いに行きました。

すぐ読みたかったので読んだんですけど、電車で読んだのは大失敗だった…。「泣けるだろうなあ」とは思っていたんですけど、そんなの甘かったです。あんなに心臓鷲掴みにされるような感じで泣けるとは思わなかった。でも電車だから泣けないし、必死で洟すすってました。

帰ってから改めて読んで、心ゆくまで涙こぼしました。38話から最終話まで泣きっぱなしです。

思えばこの作品を読み始めたのは前の前の前の職場の頃だったなあ。「コミックバンチにしては可愛い絵柄だな」と思ったのが始まりでした。読んでみたら中身が濃くてびっくりしましたよ。

1がえらい中途半端なところで終わっちゃって、やっと続きが出たのがすごく嬉しくて、でも「2になってからちょっと説教臭いなあ…」と感じたりもしてたけど(それは梅川さん自身もあとがきで書いていらっしゃいましたね)、5巻の後半であんなに綺麗にまとめてくるとは。まとめると言っても決して小さくまとまったんじゃなくて、最後に思いっきり風呂敷を広げて綺麗にたたんだ感じ。

何だかんだ言っても、動物素人の私が動物に関して興味を持った、および色々学べたのはこの漫画のおかげもあるし、とても面白かったし、最後まで読んでよかったと心から思いました。

ということで以下は完全ネタバレ。まだ未読の方、もしくは読もうと考えている方は絶対に読まないで下さい。そして、かなり感情優先で書いてるので読みにくいです。すみません。

 

 

いつ頃から考えてたかは忘れちゃいましたが、物語の途中から「この話ってわー太が死んじゃって終わるのかなあ」とは考えてたんですよ。最初から老犬という設定だったし。で、2の4巻でそれらしき描写もあって「これはヤバい」と心配してたんです。でも、やっぱりそういう終わり方じゃないかなと考えてました。

だから、この終わり方は、作品だけ読んだ直後は「嬉しいけどちょっと都合がいいな」という感想だったんです。でもあとがきを読んで、「これは梅川さんの叶えられなかった願いなんだなー」とわかった途端に、気持ちがちょっとだけわかって泣けてきました。梅川さんだけじゃなくて、動物を家族に持つ人ならたぶん誰でも持つ願い。

(私はまだ家族の動物を亡くしたことはないけど、ルンさんの実家に初めてお邪魔した時にいた4頭の猫はもう誰もいません。看取れた子もいましたし、看取れなかった子もいました)

正直、わー太の寿命としてはこの先もそこまで長くはないと思うんですよ(前述の通り老犬だし)。でも、そうだとしても、漫画の中でくらいいいじゃないか。漫画の中でくらいこんな幸せがあったっていいじゃないか。そう思います。

太助とお父さん・お母さんはもう二度と会えないのかなあ。

そんなことないよね。いつか会えるよね。「どこに入るか」とかは言えないけど、太助が生きている間にお務めが終わる可能性もあるもんね。

太助恰好よかったなあ。

どっちを選んでも正解だったはずなんです。どっちが間違いとかじゃない。そして、こっちを選んだんだなあ。

実は、私は最初から最後までみさと派だったので、すごく嬉しかったです。2の最初の北海道編でもみさとがメインヒロイン扱いだったし、最後まで希望は捨ててませんでしたよ!

(直哉のキャラがもうちょっと立ってたらよかったなあ。特徴がなくて人間味があんまりなかったので、最終巻以外では全然好きになれなかった)

まいちゃんは最初は好きじゃなかったけど、「みっともないの、あたし!」の台詞でぐっときました。途中でも大活躍してましたしね。恰好よかったです。

そして委員長。最終巻、ちょっとでも話に絡んでほしかったなー、せめてエピローグに出てくるとか(まいちゃんは出てきたのに)。番外編と本編にちょっとだけの出演だったので寂しかったです。でも、逆にどこに入れればいいのかは確かに難しい…。番外編はすごくよかったです!

梅川先生、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。