ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

キャラメルボックス『嵐になるまで待って』2016・1

元々、明日のチケットを先行で購入済みなんですけど、波多野さんを演じる鍛治本君がキャスト発表された時から大変気になっておりまして、サポーターズスタンバイで行ってきました。

使い方がよくわからなかったので使ったことのなかったサポーターズスタンバイ。当日券売り場に、現在CSC会員だとわかるものを持っていって、「サポーターズスタンバイでお願いします」と伝えたら整理券がもらえるので待機。開演約10分前から受付が始まり、あとは当日券を買う時と同じ流れで席を選んでお金を払います。大体半額くらい。

今日は、PAさんの2列前で、ど真ん中が空いていたので少し悩んでそこを選びました。実は前回の『彼は波の音がする』の2回目でも同じ席に座りました。懐かしかった(笑)。後ろの方といってもギリギリ表情は見えるし、全体がちゃんと見えるので良い席だと思うんですけど。

さて、『嵐になるまで待って』。

前にちらっとだけ書きましたが、DVDは岡内さん版と安理ちゃん版を併せて何回か観ています。岡内さんのはキャラメルを知ってから最初の方に観たので、私の中で「キャラメルといえばこれ」という作品の1つだったり。あんまり表立って「好き!」とは言わないけれど、思い入れはめちゃくちゃあるというか。

なのでもう泣いた。アホみたいに泣いた。ダンスシーンでいきなり泣いて、クライマックスで息できないくらい泣いて、ラストシーンであの曲を劇場で聴いてるという感動でボロボロ泣きました。色々感動し過ぎて、今それ以上書けない。体力を消耗して帰り道はふらふらでした、マジで。

明日も観に行くのでとりあえずどうしても書きたいところだけ書くと、最初にも書きましたが、今回の一番の楽しみというかお目当ては、鍛治本君が演じる波多野さんでした。(その次は西川さんの広瀬教授かな)

あ、ここからネタバレ全開になりそうなので追記で。

 

そもそも、波多野さんという人は、達也さんが演じた時も細見さんが演じた時もかなり強く心に突き刺さってまして。

何が特に刺さっているかというと、ホテルのエレベータ前で姉である雪絵さんと気持ちがすれ違い始めた辺りから、最上階のシーンまで。

とりあえず他のことは一旦全部置いといて波多野さんの主観だけで書くと、姉を守りたくて守る為に色々やっているのに、姉がわかってくれない、ってことじゃないですか。そのわかってくれなさに対する波多野さんがすごく切なくて。

ていうかね。だから、本質としては波多野さんがやってることは、私がキャラメルの中で好きな登場人物と一緒なんですよ。例えばジュゼッペとか、例えば小沢君とかみたいに、大事な人のために一生懸命行動してる。(ただ波多野さんの場合は、「姉を守るためなら姉以外の誰が傷付いても構わない」ってだけで)

だから、雪絵さんに「私は一人で大丈夫」って言われた時、それは即ち自分を全否定されちゃったわけで。そりゃ、そんなこと言われてしまったらああするしかないわけで。

ちょっと話が逸れるけど、近年の私の結論としては「人と人の間にトラブルが起きる時は、コミュニケーション(伝達)がおろそかになった時」でして。ちょっと一声かければよかったのに、とか。ちょっともう一歩踏み込めばよかったのに、とか。

なのでこの物語は、ちゃんと伝え合おうとしたユーリと幸吉という二人と、結局伝えられないまますれ違ってしまった波多野と雪絵という二人の、二組の対比なのかなと。

だからね、雪絵さんも、波多野さんの気持ちはわかってあげられなかったんじゃないかなと私は思うのです。あの時、何か別の言葉をかけていれば、彼は死ぬことはなかったんじゃないかなと。

実は、どの版を観ても、何回観ても、一番わからないのが雪絵さんで。

その答えが最後のユーリに渡した手紙なんだけど。

でも、「あなたに会わなければ祥也は死ななかった」は違うと思うのです。

波多野さんが死んだのはユーリのせいじゃない。

雪絵さんの「せい」ってわけでもないんだけど。

だからやっぱり、すれ違っちゃったんだなと。

ただ、手紙の内容は同じなんだけど。

忍足さんの雪絵さんは儚い感じで、波多野さんがああやって守るしかなかったんだろうなと思わされて、温井さんの雪絵さんは芯の強さがあって、あの最後のシーンも「きっとわかってくれると思って、弟を信じてああ言ったんだろうな(決して突き放したわけじゃなかった)」と感じて。

そして岡内さんの雪絵さんは、本当に最初からわかってたんじゃないかなと。最初の火事の時から「この子がやったんだろう」と。けど、それに気付かないふりをして。だから、一番弟に甘えてたんじゃないかなと。非難してるとかではなくて、単なる事実として。

私がそう感じただけなので、役者さんの意図とずれてたら本当に申し訳ないけど。

たったこれだけ書くのにすごい時間かかった…。とりあえず寝ます! 明日も劇場行くので!