ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

すゞひ企画『9月31日の花嫁』再演。

(公式サイトはこちら

(今公演はネタバレ厳禁なのでネタバレしないように書きます)

念願叶って誕生日に行ってきました! ずっとずっと行きたかったんですよ!

すゞひ企画とは、元・演劇集団キャラメルボックスの鈴木秀明さんが、退団してからリアル脱出ゲームの司会などをされていまして。その両方の経験を元に、演劇×謎解きイベントを作っちゃおうということで2017年から始められたものです。(とてもざっくりとした説明)

第1回公演から情報は入れていて、謎解き自体はあまり得意でないけど、キャラメルボックスの役者さんが毎回数人出演されるので行きたくて行きたくて仕方なかったのですが、いかんせん東京だけでして…。

第2回と第4回の『紫陽花と君と止まった時間』は最愛の役者さんである畑中智行さんが出演されてたけど初演見送っちゃって、再演することがわかって本当に行きたくて遠征も辞さない構えだったんですけど、平日公演のみでどうしても予定が合わなくて泣きました。はい。今でも心残り。

その後、すゞひ企画の公式ツイッターで「発表です!」ってある度に「どうせ東京だろ…」とやさぐれていたのですが、今回ついに『9月31日の花嫁』再演が大阪に来ることになったんですよ! しかもSCRAPさんの主催として!

「お前ついに来たな!? 絶対行ってやるからな!! しかも初日が私の誕生日やんけ!!」ということで絶対チケット取ってやると意気込んで、スクチケ(SCRAPの団員さんチケットらしい)が一瞬で売り切れたことにビビりながらも一般発売を待っていたのですが、意外と普通に取れてよかったです。

その後、新型肺炎の件で開催されるかとてもとても心配でしたが(実際、他の行くつもりだったイベントとかが中止とか延期になったので)、何とか開催されることになり、無事に参加して参りました。

ちなみに大阪公演でキャラメルボックスから参加されたのは石原善暢さん、大森美紀子さん、鍛治本大樹さん、(元ですが)近藤利紘さん! 大阪以外のWキャストを含めると阿部丈二さん、小林春世さんもでした!

会場でキャストが違ったので仕方ないけど、許されるならWキャスト両方観たかったなあ。これは公式サイト見たらわかることなので書くけど、丈二さんと鍛治本君のWキャストだったんですよ! そんなんキャラメルで観たことないやん! あっ、この2人って『リトル・ドラマー・ボーイ』の主要人物2人だ。うわー、両方観たかったあああ。

あと、これも公式に書いてあるし大丈夫だな。今回のシチュエーションは「プレイヤー=結婚式の2次会の参列者」でした。なので、入ったらテーブルに案内されて、目の前に高砂席があるのです。没入感がすごい。

仕事帰りに行くので服をどうしようか悩んでいたのですが(キャラメル関係のTシャツを着ていくかも迷ってたし)、最終的にちょっと可愛いワンピースにして、あとはパールのネックレスとピアスを着けていきました。それでよかったです。だって自分もその世界の一部なんだもん。お客さんによっては完全に礼装でいらっしゃった方もいたみたいで流石すぎる。見習いたい。

そう、今回何がすごかったって、繰り返しになるけど「お客さんである自分すらもその世界(舞台)の一部」なのです。普通は演劇でもスポーツでも音楽でもお客さんは観るだけじゃないですか。応援したりはするけど、決して、一緒に舞台に上がって何かやるわけではない。

でも、この公演はお客さんも観客であり演者になるんです。えーと、何かわかりにくい。要するに、役を演じている役者さんに(事件が起きるのでその聞き込みとして)話しかけることができるんですよ! 「えっ、私、プロの役者さんとエチュード(即興劇)してる!?」みたいな気分なんですよーーー!!

(ちなみにその聞き込み方法も、あらかじめ撮影した顔写真を見せて「この人について何か知っていますか?」と尋ねるだけなので、ゲームのシステムとしてちゃんと誰でも情報を得ることができるようになっています。これ素晴らしいと思うの)

だから…あれなんですよ…。ずっと客席から観てた役者さん達に、1m圏内でお会いできた上に、一緒にお芝居までしちゃった気分なんですよ…。いや、流石にお芝居と言うと烏滸がましいけど。でも一方的に観てただけじゃないし。(導入シーンと最後の謎解きシーンは私語禁止でしっかり観る場面になっています)

物語としてもめちゃくちゃ面白かったし。詳細は書けないけどラストでめちゃくちゃ泣いた。最後に流れた歌のタイトルが知りたい…。あの歌は反則だった…。

本当に、これすごい公演でしたよ。詳細書けないけど、事ある毎に「えっ、あれもこれもそれも伏線だったの!?」ばっかりでした。一番やられたと思ったのは近藤君。名前だけならセーフだよね!(どうせそれ以外にも色々ありすぎるし)

ここからは雑感。

最初に書いた通り、私は謎解きがそんなに得意ではありません。なので、今公演も割と情報集めに走って謎解きは他の人にお任せしてました。(カップル3組だったんですけど、うち以外の2組は謎解き慣れてそうだったので)

が、すゞひ企画の回答用紙は自由記述欄がありまして、減点方式ではなく加点方式なので、そこに思いついたこと何でもいいからとにかく書け、というスタンスだったんですね。それがとても嬉しかったのです。

だって私、演劇を観ていつも妄想全開の感想を書いているわけですよ。「この人はこの場面の時はこういうことを考えていたんじゃないかな」とか。それが今回は回答として生かされるんですよ! 演劇ファンのため以外の何者でもないじゃないですか!

そうは言っても謎解きだし、時間制限もあるのである程度効率が必要なのですが、でも今回って自分の耳で実際に聞き込みをする場面があるのですね。それはかなり重要だなと思いまして。

確かに手分けして効率的に情報を集めることも大事なんだけど、他の人が聞いた分でも自分の耳で聞くのは全然違うから、気になったところは重複しても自分でも聞くべきじゃないかなー、と感じたりしました。それでわかった部分もある…かもしれない。

情報の集め方は、ハンドアウトをめくるタイプのTRPGぽかったです。(誰に伝わるのか)

役者さんそれぞれの感想も書きたいけど、それをやってしまうと絶対にネタバレになるのでやめとこ。

キャラメルボックスのTシャツは着なかったのでCSCの旗を持っていってリュックの横に差しておいたら(超絶アピール)、開演前にみっこさん、終演後に鍛治本君に話しかけてもらってとても嬉しかったです。みっこさんは役として話しかけてくださって、「(新郎新婦)どちらの?」と訊かれてあまりに舞い上がってしまって頭が回らなかったので、新婦の年齢より○歳も上だったのに(テーブルにプロフィールが置いてあった)高校の同級生設定にしてしまったことをここで懺悔します。鍛治本君は『クロノス』の時も一緒に写真撮ってもらったのだけど、同じく舞い上がってたので言い損ねた。あの時もありがとうございました。

他にも色々書きたいけどやっぱりネタバレになりそう。

ああ…楽しかったなあ。また関西でやってほしいなあ。でも何はともあれ、関西に来てくださって本当にありがとうございました!!