(再々演で原作含めてネタバレ容赦してませんので注意)
(2005年のDVDの感想はこちら、2015年の感想はこの辺)
(自分用の読みづらい感想です)
観てきました!
初演は弟所持のDVDで、再演は一度だけ劇場で(後にDVD購入)、そして今回はマチソワ観劇(ソワレが神戸千秋楽)でした。やっぱり2回観ると色々なところに目を向けられていいですね。1回目は吹原さんを見てて、2回目は周りを見てました。
で、再演のDVDを買って何回観たかわからないくらい観てるのでストーリーを覚えてるし、だから今回劇場で観てても流れはわかってるからマチネが終わった時もそんなに長く感じなかったんですよね。
と思ってたんですけど、マチネ終わってからお昼ご飯を食べてたら途端に疲労が襲ってきまして。「うわ、すげえ。これ、やっぱり吹原さんに引き込まれてたからか。『クロノス』舐めてた」と一人で反省。
その後、ソワレを一人で観劇だったんですけど(マチネは友達とうちの弟の3人観劇)、体力的にもつかめちゃくちゃ心配でした。何とか頑張りましたけど、帰り道がふらふらでした。これを演じてる側の役者さん達がすごすぎる。しかも神戸千秋楽だからセットをバラして帰京までが同日ですよ。大変すぎる。
何はともあれ、畑中さんの吹原さんにまた会える日が来るなんて思ってなかったので、マチソワ行けて本当によかったです。
で、『クロノス』の感想は初演のDVDでも2015年でも書いたので、もう割と書き切ってしまった感があるんですけど。
だから今回一番書きたいのは海老名さんについてかな、と思うのです。今回のキャストが何と林貴子さんでね、さちえ(再演)からの海老名さんですよ。母から娘へスライドですよ。このキャスティング最高では?
やっぱり一番記憶にあるのが「私は父が嫌いでした」という台詞でね。こちら(観客)としては吹原さんの時系列で物語を観てるから、頼人に対してそんなに嫌悪感ってないじゃないですか。(むしろ初演が畑中さんで2015年と今回が多田君だからそんなの好きになるしかないっていう)
でも、海老名さんは嫌いだったんだって驚いたというか。(坂口さんの時もだけど)めちゃくちゃ穏やかに言うので流しそうになるんだけど、(おそらく)40代前後で御主人亡くされて、そんな時に父親から「一緒に吹原さんを待とう」って言われても、そら「お前何言ってんの」ってなるよね。
だからね、マチネは吹原さんを主に観てたけど、ソワレは海老名さんを主に観てたんですよ。(あくまでステージ上の演出でその時に一緒にいたわけじゃないけど)頼人とさちえをどういう気持ちで観てたんだろう、吹原さんから両親(主に頼人)の若い頃の話を聞いてどう思ったんだろうなって。多少なりともプラスの感情があったから、吹原さんにクロノス・ジョウンターの使用を許可したんだとは思うけど。
だからやっぱりマチソワ観てよかったです。
キャスティングは2015年から変わってないところも変わったところもあるんですけど、全体的に最高でしたね!
で、やっぱり書かないといけないのは石原善暢さん演じる野方さんではないでしょうか。今までずっと西川浩幸さんが演じてこられた野方さんを、今年の『ミス・ダンデライオン』(神戸公演でDVD買った)で石原さんが演じられたのは知っててめちゃくちゃ気になってたんですよ。石原さん、『パスファインダー』で2課の吉本さん役だったのでクロノス・ジョウンター自体には関わってますもんね。
(なので、野方さんが吉本さんの名前を出す度に脳内に石原さんの顔が浮かんでた。目の前にいるのに・笑)
で、西川さんの野方さんとはもちろん違うけど、でもすごく好きだと思ったんですよね。何だろう、ちょっと人間臭そうなところがよかったのかな。さらに言うと、マチネとソワレで全然違った気がする。気がするだけなんだけど。
あー、そう、野方さん。野方さんさ、この物語の時って『クロノス』に名前だけ出てくる片想いの人は亡くなってるんだよね。だからさ、何で野方さんはクロノス・ジョウンターを作ろうと思ったんだろう。それってもしかして吹原さんと同じ目的だったんじゃないかな。『野方耕市の軌跡』を読み返さねば。
あー、そうだ。だからこれ書かなきゃ。
この『クロノス』という物語の間に、吹原さんはどれだけの人に影響を与えたんだろうって。名前を書き出そうと思ったけど、たぶんこの舞台の登場人物ほとんどに何かしら影響してるよね? この物語の間に結果が出てる人も出てない人もいるけど、野方さんも、吹原さんを見てたから後に飛ぼうと思ったんじゃないかなって。(『野方耕市の軌跡』参照)
そんで毎回思うんですけど、吹原さんって本当に4000年後に飛んじゃったのかな……。今回、最後の暗転が早かった気がするんですよ。もう少し見せてくれてもよかったのに! 吹原さんと来美子さんの幸せな部分ってそこしかないんだもん!(涙) ちゃんと「好き」って言ったのかなあ。来美子さんはその後どんな人生を送ったんだろう……。
(下野紘さん主演の映画だと来美子さんも色々な経緯の末に4000年後に飛んでまさかの再会を果たしててそれはそれで好きだけど、キャラメルボックス版ではそうあってほしくないというか)
吹原さんが4回目飛んで来美子さんが「待ってる!」って言ったのを初めて観た時に「鬼では……」と思ったけど、吹原さんがそんなことになるなんて知らんもんなあ。
あと、ちょっとした話だけど、2005年版を(2014年くらいに)観てた時は「IDカード……未来だなあ」と思ってたのに、2022年現在だとまあまあリアリティのある台詞になってる不思議。現実がフィクションに近付いてきたよ。
記事分けようかと思ったけど時間が経ってしまったので追記に置いときます。
2022年版で書きたかったことと言えばやっぱりキャストなんですけど、キャストだけ発表された時に必ずやるのが配役予想なんですね。そんな話題で盛り上がれるのはうちの弟妹だけなんですけど、今回は弟と盛り上がっておりました。
で、大体予想が決まったところで衣装を着た状態の稽古の動画が観られたんですけど(ネタバレ上等だったので先に観た)、中林君(役名)が鍛治本君(役者名)だったので「あー、なるほどそう来たか!?」と嬉しい驚きが。
2015年だと藤川さん(役名)だったので、そのままかと思ってたんですよ。で、三浦さんが中林君なのかなと(冒頭で吹原さんを殴って気絶させた描写があるので説得力があるなって・笑)。そこだけ予想と逆でした!
鍛治本君の中林君も三浦さんの藤川さんもどちらもとてもよかったです。中林君は左東広之さんが演じておられた時も微笑ましかったですけど、良い意味でもう少し情けなかった気がします。
藤川さんはただただ可愛かった!! 三浦さん、昔は悪役が多かったんですよ!?(悪役も好きだけど) 年の差カップル最高でしたね。相手役の中尾彩絵さんも山本沙羅さんも可愛かったんですけど、中尾彩絵さんが「本当に本公演初めてだっけ……?」くらいの貫禄でした。あれは貫禄だった。俳優教室の2020年度卒業公演の『アローン・アゲイン』であおい役を配信で観たんですけど、その時も素晴らしかったですもんね。
『クロノス・ジョウンターの伝説』は『栗塚哲矢の軌跡』だけ舞台化されてなくて実は観てみたい気持ちがあるんですけど、キャラメルボックスで言うと『水平線の歩き方』とテーマが似てるからやらないのかな。
あと『パスファインダー』とか『フォーゲット・ミー・ノット』も再演してほしいなあ(言うだけ言う)。どちらも1日で2作品観たので記憶が曖昧なんですよね。台本は前はキャラメルボックスの公式サイトで読めたので補完できたんですけど(今は読めなくなってます)、やっぱり動いてるところが観たいので。