ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

石田拓実さんの『ジグ☆ザグ丼』を。

ようやっと全巻通して読みました。

石田さんの作品は、これの前の『汚れてる暇なんかない』で気になって、『ジグ丼』(略称)は連載を飛ばし飛ばし読んでて、その次の『パラパル』はたまたまタイミングが合って連載をほぼ全部通して読めて、それで大好きになりました。

『パラパル』の為だけに一時期Cookie買ってたよ。(他にも面白い作品はあるんだけど、買ってまで読みたいのはこの人だけだった)

今、連載中の『はしたなくてごめん』も先がとても楽しみです。最初の読み切りの時に面白いと思ったので、連載になったのは嬉しかったですね。

で、『ジグ☆ザグ丼』ですが軽い感想を。

まずは何と言っても、関谷君が思ったより最低だった。最初の方は読んでなかったんですが、いやー、最低ですね!(笑)

秀ちゃんと市菜(主人公)がやっちゃった時に、「関谷の時もこんなこと言ってた気が…」とあったのでどんな始まり方なんだろうと思ってたんですが、うーん、これはダメだ(笑)。でも最後の方では市菜と秀ちゃんを繋げる役目になってて、そこは嬉しかったです。

市菜ちゃんも思ったよりやっちゃってましたね(文字通り)。ちょっと驚いた。関谷君は最低だけど、市菜ちゃんも隙だらけだー。それはダメだー。

秀ちゃんは、連載を読んでいた当時はツボなキャラかと思ってたんですが、全部通して読むとそうでもありませんでした。好きではあるけど、『パラパル』の鶴見君とか『はしたなくて~』の与倉の方がものすごいツボでしたね。

でも「与倉が大好き」って大っぴらに言うと、何ていうか童貞の高校生男子が(私の世代で言うと、10代の頃の)「広末涼子が大好き」と言ってるような感じになるというか…(男性の皆様すみません)。ちょっと気恥ずかしい気分になるのは考え過ぎでしょうか。

話は戻って、作中の家庭環境も思ったより複雑でした。登場人物自身も言ってましたけど、昼ドラ並みで思わず相関図を描きそうになりました。正直、そこまで複雑にせんでもよかったかなー、と思わんでもない。でも最初は3回で終わる予定だったそうなので(大変だなあ…としみじみ思った)、色々変更があったんでしょうね。

この作品自体の面白さはそこそこなんですけど、石田さんの作品全体で見ると、ここからエンジンがかかってきたように見えます。

けど、『ジグ丼』収録の読み切りを読んだら、昔はもっとブラックな作品を書いていたようで、私としては今の作風の方が絵も内容も圧倒的に好きなんですけど、石田さん的には本当はどっちが描きたかったんだろう…。

凛野(現・厘の)ミキさんがどんどんブラックな作風に行ってしまって個人的には残念なので(ブラック過ぎて正直もう読めない。明るいブラックが好きだったんだ)、石田さんは逆方向で本当によかったです。