ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

『トリツカレ男』考察と呼ぶほどではない感想続き。

※この記事は多分に妄想を含んでいます。この言葉に苦手意識を感じた方はお読みになるのを控えて下さい。

※内容偏ってる上にわかりにくいです。

というわけで、『トリツカレ男』にすっかりトリツカレてしまい、2日経ってもこの作品のことをひたすら考えています。どんな歌を聴いてもこのお芝居に重ねて聴いてしまうし、もう本当にジュゼッペ好きすぎる…。

お芝居ではすっ飛ばされてしまったけど、ジュゼッペがペチカに抱き止められてからお店が開くまでの間のことを想像すると、余裕で短編1本書けそうなくらい色々思いついてしまいます。

「病院に運ばれたジュゼッペをペチカがつきっきりで看病したんだろうなあ」とか、「目が覚めてそばにいる(眠っていると尚ベスト)ペチカを見たジュゼッペは絶対夢だと思っただろうなあ」とか、「その後現実だとわかって、どんだけどきどきしただろう」とか、「(ペチカの目が覚めてからでもいいから)できたらそこで、すんごいどきどきしながらそうっとそうっと1回ペチカを抱き締めていてほしいなあ」とか。とりあえずジュゼッペ幸せになれ(命令形)。

そんで、たまたまお見舞いに来たイザベラがその一部始終をこっそり聞いていて、入り口に花束だけ置いて帰るわけですよ。で、帰りながら「失恋しちゃったなあ…」とかつぶやくわけですよ! 実はそこで初めてちゃんと自分の気持ちに気付いたという!

てか、実際お芝居を観ただけだと、イザベラがどこで自分の気持ちに気付いて、さらにケリを付けたのか謎なんですよね。いや、あえて語ってないんだと思うんですけど。(恋心そのものも本当にあったかはわからないけど…いや、でもあれ絶対好きだったよなあ。ねえ)

けど、あれだけ主要人物以外の登場人物にも人生が描かれていた中で、最後の方のイザベラには描写があんまりないんですよね。それが少し不思議です。ペチカに写真を渡したところまでは納得行くんだけど、そこからラストにすっ飛んでその間のことは想像にお任せ的な感じ。

気持ち的にはジュゼッペ視点だったからペチカへの想いが報われてよかったけど、イザベラも大好きです。

レオナルドさんは好きじゃなかった!(笑) だけど、その「好きじゃなかった」感じを最後まで貫いてくれたところが好きだった! わかりにくいけど!

女性陣との掛け合いは好きでしたね。フィオリーナとイザベラのどっち狙いやねん、な所がイタリア男性ぽくてよかったです。

ボスはよかった。すっごいよかった! 大好き! というかファミリーが大好き!

でも、笑い担当と思いきや、ニーナに殺意を向けた時の狂気が本当に凄くて…あの切り替えがね。あの一度しか出てこなかったけど、だからこそ、より印象に残っているのかも。

セルジオとアントニオは、セルジオは筒井君自身の面白さ、アントニオは役へのなりきりという意味でよかったと思います。どちらも好きですよ。

タタン先生の真似をしていたジュゼッペは観客から観ると全然似てなくて、「何でそれでペチカは気付かないんだろう…」と思うけど、よく考えると似てないのは当たり前だと思うんですよね。だって、ジュゼッペはタタン先生に会ったことないんだもの。あれは『ジュゼッペが想像するタタン先生』だったと思うのです。

ペチカが気付かなかったのは「タタンとジュゼッペにトリツカレてたから」(BY加藤さんのツイッター)。「トリツカレ」の意味が途中から増えるんですよねー…東京で観ながら気付いた時に鳥肌立ちました。

たぶん、ペチカには本当にタタン先生に見えてたんだと思う。それはジュゼッペのペチカへの想いがそうさせたのもあるだろうし、ペチカのタタン先生への想いがそうさせたのもあるだろうし。そして、2人がタタン先生にトリツカレてたのもあるし。

タタン先生…タタン先生も好きだったよー!!(涙)

これは演じてるのが西川さんだからというのもあるけど、初演観てないけど、でもやっぱりこの役は西川さん以外考えられない! 西川さんの声とか声の出し方とか台詞の言い方とか大好きですよ!

でもハシゴのシーンで、東京ではタタン先生が窓を閉めるところまで見てたんだけど、大阪ではジュゼッペを見ていたので気付いたら閉まっていました。東京の時からジュゼッペ大好きだったけど、大阪で観てたらさらに好きになってたんですよね。

そういえば東京観た後でジュゼッペを『理想の男性』と書いて今でもそうなんだけど、それは同時に自分の『理想』でもあります。ジュゼッペのように優しくありたいです。高い理想だけど(笑)、でも本当に。

あと、ジュゼッペほどトリツカレるのは難しいけど、いろんな方向に自分の世界を広げることはとても大切だと思います。思いも寄らないところであれとこれが繋がってきたりするしね。

ジュゼッペだっていろんなことにトリツカレてたから、ペチカのためにあれだけ色々できたわけですしね。