ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

キャラメルボックス『嵐になるまで待って』2016・3

私の文章なんてなくても誰も困らんだろ、という謎の精神的引きこもりからのリハビリ中。

だいぶ時間が経ってしまいましたが、波多野さん以外の話を何とか思い出して書きたい。自分のために。

あと、大阪はとっくに終わっちゃったけど、旅はまだ続いていることを失念していました。なので。

とりあえずキャストが発表された時点で、今回はユーリと幸吉君と波多野さんの年齢差があんまりないんだな、と思ったんですよ。前回(2008年)までは、ユーリ<幸吉・波多野というイメージだったので。台詞でも幸吉君は「ユーリの中学の時の家庭教師」と説明されているし。

けど、今回は割と同年代と申しますか。特に幸吉君が若いなと感じておりまして(若く見えるという設定かもしれないけど、ゲストの一色さん自体は若いはず)。なので、どういう三人になるのかドキドキワクワクでした。

実際観ても幸吉君がかなりユーリに寄り添っている印象でしたね。そう、だから実は、(脚本上)幸吉君ってユーリの言うことを途中まで全然信じてくれないんだけど、「一色さんの幸吉君」がユーリをああまで信じられないかがちょっとわからなかったんです。決して非難とかではなく。

何ていうか、前回までは完全にユーリの片想いぽかったんだけど、今回は両片想いだったんじゃないかというか。「これから好きになるんだ!」も、今までは本当に「これから(女性として)好きになる」んだけど、今回は最初から好きだったけど自分で気付いてなくて、そこでやっと自覚したんじゃないかとか。あ、ここまで書いてて何ですけど全部私の妄想なので納得行かなかったらスルーして下さい。

だから、何で幸吉君信じてくれなかったんだろう…と。あの幸吉君なら最初からめっちゃ信じてくれそうなのに。そういう切なさもありかな?

2回目の劇場では割と目の前で一色さんを観られたのですが、はちゃめちゃででも真っ直ぐで動きも多くて本当に面白かったです。最初の電話のシーンとかめっちゃ笑いました。腰は大事にして下さい。こんな彼が冬はキルオなんだぜ…想像つかない…。(※褒めてる)

1日目は後方の座席だったので物語全体を眺めていたんですが、2日目は前方だったのでラストシーンの幸吉君が大変微笑ましかったです。ユーリとチカちゃんが台詞を言っていると、だんだん「あれ? これって…?」という表情になっていくんですよね。(で、叫んでしまう)

幸吉君に限らず、台詞を喋ってないけど舞台にいる人達も、継ぎ目なく人生を生きているというか。スタジオでのチカちゃんとか高杉さんもそうだったし、ユーリと広瀬教授とチカちゃんがホテルに雪絵さんに会いに行った時も、照明が当たらなくなってもずっと話しているんですよね。

そして、きりちゃんのユーリ。可愛かった。切なかった。あんな形で告白しなければならなかったユーリが辛すぎる。あのシーン、切ないんだけどいつ見ても好きなんだよなあ。あと、広瀬教授と受話器を叩いて会話するシーンも大好き。筆談のシーンって本当に全部書いてるんですよね。(ひらがなでかもしれないけど)

きりちゃん昨年はほしみだったんだな、と思うとさらにすごい。2年連続でこんな過酷な主人公を演じるって。しかも、あんなに笑顔が似合うきりちゃんなのに今回はほとんど笑顔がない役だし、喋れないし。

けど、そういう役をきりちゃんだからこそ演じられたんだな、という気持ちもあったり。笑顔が似合うだけじゃなくて、すごく内に秘めたパワーがあるから。パワーも普段から割と漏れ出てるけど(笑)、溜めて溜めて爆発させることもできるんだなというか。(最初に観た『トリツカレ男』のイザベラもそんな感じだったし。本当の気持ちは秘めててそこがよかった)

広瀬教授とジェスチャーゲームもさせられるし大変だったね(笑)。あと、高層レストランの非常階段(?)でついに叫ぶところ。あのシーンも何回観ても「うわああああ(涙)」ってなります。その前の幸吉君を止めようとして振り払われるところも、かなり本気で振り払われてましたもんね。怪我するんじゃないかと思ってハラハラしてました。

そしてその後、舞台の真ん中でぐっと顔を上げて袖に走っていくところが、ユーリのシーンで一番好きなところです。(岡内さんの時から)

本当は他の感想も全部書いて上げるつもりだったけど、そうすると一生完成しない気がしたので一旦上げます。