原題は『SPL2/殺破狼』で、『SPL/狼よ静かに死ね』(1作目)はドニー・イェン閣下が主演だったのですが今回は出てなくて、物語としても繋がりがあるわけではないらしいです。(ただ1で中ボスだった役者さんが2で主役の1人だそうな)
ジャンルとしては香港アクション+クライムサスペンス(犯罪映画)で、そこに『マッハ!!!!!!!!』主演のトニー・ジャーが参戦されたという。(『マッハ!!!!!!!!』観てないんだけど…)
同居人さんが香港映画もアクション映画も犯罪映画も好きなので、何となくくっついて観てまいりました。
結論から申しますと大変面白かったです。私もアクション映画は好きなので。(香港映画は割と恋愛系が好き。犯罪映画は痛いシーンが多いと辛い)
最終的にものを言うのは体を使ったアクションなので、アクション映画が好きな人に一番おすすめ。(銃撃戦は中盤にあります)
でも、かと言って人間模様が描かれていないかというと全然そんなことはなく、父親(主人公1)と白血病の幼い娘、甥(主人公2)と叔父(共に刑事)、兄(心臓が弱いので戦わないけど物語上のボス)と弟など、様々な面からドラマが描かれています。特に娘が健気で可愛すぎて! そらあんた助けたくなるやろ! っていう。
また、トニー・ジャーはタイの人なので、物語もちゃんとタイと香港が同時進行で進みます。「海またいでるのにこれが繋がるの?」というハラハラ感が素晴らしい。スマホが2つの国を繋ぐキーアイテムなのですが、すっごい(小道具としての)使い方が上手かった。
さらに、『428』(サウンドノベル)をやった直後の私にツボだったのが、血液型のボンベイ・ブラッドが出てくること。まさか2017年1月前半だけでいきなり2作品もボンベイネタに当たるなんて思わないじゃないですか。そこからこの映画が『428』に見えて仕方ありませんでした。実際、物語が収束していく様も『428』ぽかったし。
あ、でも最初の方はちょっと時系列がわかりにくいかも。
ちょろっとネタバレを書くと、やっぱり情が深い方が利用されるよね…(笑)。カッコわらい、です。兄と弟の話です。でも、正面切って卑怯な人好きやわー。
あと、戦闘上のボス(マックス・チャン)のアクションが大変美しかったです。何ていうんだろう、姿勢の美しさも含めてアクションになっているというか。この方は『パシフィックリム』の続編にも出演されるそうな。