ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

ドラマ版『この世界の片隅に』

(ネタバレ注意)

(録画してまとめて観るのが好きなので観終わったのが最近)

原作も前のドラマも話題になったアニメ映画版も観ていなくて申し訳ないのですが、松坂桃李君目当てで観ました。主役も松本穂香さんだったので「大抜擢じゃん!」と思って。(穂香ちゃんは『下北沢ダイハード』とか『食い逃げキラー』で観ました)

今回のドラマと映画は無関係みたいで、映画ファンの方には引っ掛かるものがあったのかもしれませんが、とりあえずドラマだけ観た私はドラマが面白かったです。

戦争ものは小学生の頃に見た『かんから三線』と『うしろの正面だあれ』が(たぶんこの場合は良い意味で)トラウマになり(とくに後者で号泣。文化会館の前の椅子にすがり付いて泣いてた。今思えば後ろの人に迷惑だったかもしれない…)、すっかり苦手になりまして。なので映画版も避けていたのですが、ドラマ版は前述の通り桃李君出演だったので(※洒落じゃない)、「とりあえず観られるところまで観てみよう」と思った次第です。

戦争の惨たらしさをもっと直接描かれていたら途中でドロップアウトしてたんでしょうけど、ちょっと離れていたところだったので最後まで観られました。でも、「戦争が日常だったんだな」というのはこちらの方が強く感じたというか。上手く言えないけど、「これが当たり前だったんだな」というか。そんな世界の片隅に暮らしていた人達のお話なのかなと。

そこまで感情移入していなかったのですが(真剣には観てたけど)、径子さんが晴美ちゃんの服を節子(※ドラマ版)のために出してあげたところが一番ぐっときました。てか泣いた。思い出しても泣く。ここに至る経緯が長すぎて説明できないけど。径子さん、最初は嫌な小姑さんなのかと思ったけど、確かに辛く当たるところはあったんだけど、でも径子さんは径子さんで精いっぱい生きてたからそうなったというか…(たぶん嫁ぎ先で色々大変だったんだろうし、息子さんとも離れ離れだったし)。とにかく尾野真千子さんが名演過ぎて素晴らしかった。

あと、幸子が伊藤沙莉さんってことに最終回で気が付いた私…。だって『LAST COP』ではめっちゃ可愛かったんだもんさー!(しかも沙莉ちゃん実はめっちゃ芸歴長いのな) 何か知ってる声だなとはずっと思ってたんだけど!(汗) すずと幸子と志野の3人は何かすごく好きでした。すずを励ますというか殴って「痛かったら殴り返せ」っていうのが実に幸子らしい。いい友達だよ…。あと、幸子の嫁入りが流れると見せかけて、のエピソードも好きだったなあ。志野ちゃんも最後ハッピーエンドで本当によかったわ…。

桃李君ですか。最高でした。ありがとうございます。一番好きだったのが水原さんが泊まりに来た時の表情ですとか言ったら何か言われそう。でも私「闇を抱えた松坂桃李」が好きなので(真顔)。今からでも観ていない人には『シンケンジャー』観てほしいので。(AmazonPrimeにあるよ!)

けど、あれって、すずさんを水原さんに差し出したわけじゃないですか(ですよね?)。「それってどうなん?」と思ったけど、「2人が元々は想い合っていたのではないか」とか「(水原さんが)戦争でいつ死ぬかわからない(ことへの引け目?)」とか複雑な気持ちが色々あったのかなあ。水原役の村上虹郎君も着々といい役者さんになっている…(嬉しい)。

周作さんのすずさんを見つめる表情はどのシーンを観ても最高でした。だから桃李君が好き。