ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

『RANMARU 神の舌を持つ男』

ドラマ版が大好きで、ドラマ放送中に何かの映画を観に行ったらこのドラマのCMをやってて「何だ、映画化じゃなかった」と残念がってたら、その後本当に映画化されたという。わーいわーい。

堤監督ということで期待が大きかった人達にはちょっと残念な内容だったみたいですが(シリアス8割ギャグ2割くらいを求められていたらしい)、『TRICK』くらいしかわからない私は先入観なしで観て大変面白かったです。(と思ったけど『金田一少年』とか『サイコメトラーEIJI』とか『Stand Up!!』とか『H2』とか『日暮旅人』とか観てた。『日暮旅人』連ドラも楽しみです)

ドラマ版のミヤビと蘭丸(主人公)の最後のシーンがめっちゃ好きなんですよ。「あなたが恋したのは、本当の私じゃなかったのね」(って言ってた気がするけど違ったらごめんなさい)に対して蘭丸が何も言えないところ。ぜひドラマ版を全部観てからこのシーンを観てほしい。そして、それを踏まえた上で今回の映画版を観てほしい。実にやられました。

確かに割と勢いで進めちゃってるところもあるけど(※褒めてる)、『神の舌を持つ男』ってちゃんと蘭丸の成長物語だと思うんですよ。だから、難しいとは思うけど2期をぜひやってほしいです。

ちらっと物語を説明すると。(役者名敬称略)

父親のスパルタ教育により絶対舌感を持ってしまった大学生・朝永蘭丸(ともなが・らんまる=向井理)。彼は舌の上に乗せたものを全て成分として認識してしまうので、人の口内環境も全て把握してしまい、キスなんかした日にゃ吐いてしまう始末。(よって恋愛経験なし)

そんな彼が祖父(伝説の三助)の通夜で出会った温泉芸者・ミヤビ(広末涼子)。出会ったその場で急にキスをされるが、彼女のキスからは何も感じ取ることができなかった。(=キスしても大丈夫だった)

それ以来、彼女のことが頭から離れず、ミヤビを探すために各地の温泉場を巡っていき、その先々で殺人事件に出くわして、絶対舌感により事件を解決していく――というのがドラマ版です。

その旅に何故かくっついているのが甕棺墓 光(かめかんぼ・ひかる=木村文乃)と宮沢寛治(みやざわ・かんじ=佐藤二朗)の2人という。二朗さんはこのドラマではまさかのほぼツッコミです。そして割と渋いです、いやマジで。文乃ちゃんは可愛い! 光ちゃんめっちゃウザいけど文乃ちゃんだから可愛いのです!

向井さんは言わずと知れた向井さんですが、まさかこんな役ができると思わなかった。ぶっちゃけ童貞キャラですので。いいぞ、好きだぞ。今までで一番好きかもしれないぞ。

そういえば、光ちゃんは蘭丸のことが大好きなんだけどいたって相手にされなくて、でも蘭丸は恋愛対象として見ないだけで光ちゃんを嫌いなわけじゃないんですよね。そこもいいんです、このドラマ。

で、映画版でもいたって相手にされてないんだけど(笑)、今回は何と洞窟が崩落しそうな時に蘭丸が光ちゃんを庇ってたり、足を挫いた蘭丸が光ちゃんに背負われている時に「光さんのそういう(男らしい)ところ、ずっと前から…」とか言ってて(光ちゃんも自分で言ってたけど)「ずっと前から何だよ!?」って聞きたくて仕方なかったりして(絶対恋愛絡みではないけど)、ちょっとときめきがもらえてよかったです。

あ、あとドラマからゲストが豪華なんですけど、映画版では永瀬匡君が出てた! いい感じに胡散臭い役で! 現在の時間軸ではさくっと死んじゃうんですが、回想シーンでよく喋ってたので目当てで行ってもたぶん大丈夫です。

映画館でしたけど家で観てるような緩さで、お約束とか形式美とかが好きな人には超お薦めです。私は本当に大好きですよ! 2期希望!