ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

キャラメルボックス『鍵泥棒のメソッド』2017・4

(ネタバレ全開なのでお気を付けください。映画もあるし再演だしで気にしてなかったけど)

そして忘れちゃいけないゲストの御二方。石橋さんについては既に少し書きましたが。

石橋さんは『無伴奏ソナタ』のウォッチャーと、プロデュース公演『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の克郎さんのお父さん等(個人的には博多の小学生がツボ)で拝見してまして、もうすっかり好きでして。

今回キャストが発表された時に「よし、工藤役だな」と予想してとても期待していたのですが、まさかバシさんのコンドウまで観れてしまうとは! ゲストにがっつりクロスキャストさせるとか攻めますねキャラメルボックス

工藤は柄の悪い中国拳法(?)の使い手で(そして綾子さんには未練たっぷりで)、大内さん(初演)とも達也さんともまた違ってて(今回先に観たのはバシさん)、監督の時は馴染みすぎてて「こういう監督普通にいそう」と思って、コンドウさんはラブラブだった(笑)。初めて編集部に行った時、完全に婚約のことも紹介される気満々でしたもんね。くっ、可愛い…!

特に皆さんの工藤の演じ方の違いが面白くて、同じ役割を与えられてもこんなに違うものなんだなあと(変えやすいってのもあるだろうけど。桜井さん・コンドウさん・香苗さんはあまり変えられても困るし)。ぴあのサイトでアップになってる写真を見たけど、バシさんの工藤と道端で会ったら絶対逃げます。はい。でも工藤さん、たまに土屋さんに振り回されるから好き(笑)。

話がちょっとずれますけど、それで言うと藤本(工藤の部下の下っ端)も初演含めた3人とも違ってて面白かったですね。この役は初演の小多田君が最高傑作だと思うんですよ。もう本当に面白かったですもん、水芭蕉の公園を説明するシーンとか忘れられないし(笑)。

だから今回の御二方(山﨑君と畑中さん)は難しかったんじゃないかなー。ガチな本音を言うと、小多田君を超えることはないだろうなと思ってて、実際観てもやっぱり小多田君が一番かなと。今回の2人も好きだけど、クロスキャストでちょっと出番が減ってるのもあるし。

山﨑君は今のところ、ひたむさきとか真っ直ぐさが売りだと思うので、将来的にこんな役も柔軟に演じられたら強くなるだろうなと。まだ全然想像つかないけど(いい意味で)。

畑中さんは、流石のベテランで自由だった(笑)。自由を演じてた、ってことですが。ヘタレも硬派もできて、主役も何回もやってて、オリジナルキャストでは桜井役なのに、何故あんな下っ端チンピラが似合うのか!(組んでるのが達也さんなのもあるかもしれないけど)

(ところでパーカーの上からとはいえお茶かけられててびっくりした。達也さん流石ドS)

さて、ゲストのもう御一方、久保田秀敏さん。恥ずかしながらキャスト発表の時に名前を初めて拝見しまして、即行で検索して、「ちょっと待って下さいこんなイケメンがどの役を演じるというのですか」と震えたのですが、(理香の現在の)彼氏と土屋だったので納得でした。

そして実は、この二役なら彼氏を演じている時の方が好き(笑)。出番が序盤の数分しかないのにインパクトありすぎる! 桜井さんの心をえぐってくる理香とのいちゃつき! 素晴らしいな! 結婚するなら末永く幸せになってほしい…!

土屋は土屋で、意外とはっちゃける部分があり。何故、上半身裸に白衣だったのか私もわかりません(笑)。本当にいい体してましたね。あと、何と言っても車にひかれるシーン! まさかの横2回転! あれはすごかった! このシーンってそれこそ小多田君の身体能力を100%生かしたものだったのでどうなるかと思ってたんですが、素晴らしすぎてビビりました。あれでかすり傷の土屋さん、頑丈すぎですってば(笑)。

また劇場で(なくても映像とかでも)お会いできる機会があればいいなあ。

あとはあれだ、金城あさみちゃんの勿体ない使い方! 恐らく転換とかをたくさんやっていたと思うので、もちろん必要な存在だったとは思うのですが、もう少し長く役を観たかったー。あさみちゃんも最初のダンスの時は早替えだったかな?

助監督の時は、どちらの監督にも結構はたかれてて「大丈夫かな?」とちょっと心配になりました。どちらの監督も容赦ないな(苦笑)。猫娘は…あさみちゃんの猫娘は付き合うの大変そうかも。上手く行ってる時はいいけどヤンデレの香りがする。猫は相変わらず可愛かったですね!(初演と同じはず。古くは『トリツカレ男』でボスが可愛がってた猫とか)

水嶋夫妻は、初演も再演も素敵な夫妻でした。今にして思えば、初演で一番完成度が高かったのは西川さんだった気がする。今回、いい意味で一番印象が変わらなかったのが西川さんだったので。西川さんもすごいよなあ…。確かに滑舌が怪しい時もないわけじゃないけど、あんな大きな病気から復帰されたとはもう思われないんじゃないだろうか。あー、できればもっかい西川さんのタタン先生が観たい。

みっこさんは可愛かった…! 警官夫妻も初演より可愛かったし、お医者さんは記憶をなくしたコンドウさんとの掛け合いが最高でしたー! 新人ステージの時は真実ちゃんと親子だったので『BREATH』を思い出しました。泣ける(涙)。

じっきーの香苗さん、本当に可愛かったなあ…。ツイッターの感想を読んだら声に惹かれた人が多いみたいで「そうだろうそうだろう」と私がほくそ笑んでみたり。(何でだ)

香苗さんで一番好きなのは「うるさい泥棒!」「自殺するならちゃんと死になさいよ!」かな(笑)。よくカップリング組んでる畑中さんに向かって言ってるのがまた面白くて。あー、『波』『雨』も今回の再演のDVDも早く観たいー!(庄村さんよろしくお願いいたします)

あと、「あなたならどんな男だって…」「(遮って)わかってます。…お元気で」で車を降りて、「香苗さんこそ、お元気で」の後、車のドアを閉めてあの曲が流れ出す、あの瞬間が切なくて! 香苗さんとしては全てを知ってもコンドウさんに(人生の伴侶として)付いていくつもりだったんですよね? でもコンドウさんが断ち切っちゃった。

そうか、そうだわ。だから桜井さんが怒ってたんだし。「俺のこと笑えるのか」って言ってたんだし。だからラストシーンに泣けるわけで。あああ、何だこれもっかい観たい。

あ、ここで先に書いておこう。今回は『蒼天航路』覚えた状態で行きました(DLで買ったしショーキチさんのライヴでも聴いたし)。歌詞を覚えてから改めて観ると、本当にばっちり当てはまったテーマソングですね。この物語に未来が見えるのはこの曲のおかげもあると思うのです。

ダンスシーンの『MOONBASE』アレンジ版も恰好良くて仕方ないし。まさか20歳前後に聴いたこの歌を、10年以上経った後にキャラメルボックスの舞台で聴けるとは夢にも思ってませんでした。キャラメルがあるからショーキチさんが新曲書いてくれます、本当にありがとうございます!

さて、畑中さんは何でこんなに好きなのかわからなくなってきました。私以外どうでもいいけど、初めてカーテンコールで畑中さんと目が合ったのが『鍵泥棒~』初演(WHITEキャスト)だったなあと思い出したり。初めて(で今のところあれっきり)の最前列でね。カーテンコール終わってから魂抜けてました(笑)。あの年が一番劇場に通ったし。

あ、再演で追加された好きなシーンは、「すみません時間のことはもう一生気にしません!」です(笑)。ちゃんと時計をパクってた借りてたことに気付かれてて嬉しかった。だから、最後時計を返すところがもっと生きるわけだし。

アクターズブログ読んだら、畑中さん、再演に出るかは迷ってらっしゃったんですね。それを達也さんが「俺がコンドウをやるから一緒にやろう」と誘ってくれたと。達也さんありがとうありがとうございます(涙)。畑中さんの桜井さん、もう一度観たかったですよ! 発表された時、すごくすごく嬉しかったですよ!

昨年はあんまり劇場で観られなかったので、今年はもう少し観られたらいいなあ。客演がほぼ東京だからなー。今年久々に東京に行ったのでわかりましたけど、頑張って節約しても1回につき旅費3万はやはり厳しい…。(逆に言えば、こちらに来てくれるのもそれだけ費用がかかるってことなんですよね…)

でもまあ、今年はとりあえず前公演からあまり間を置かずに、しかも好きな役を3ステージも観られたし、良いスタートではないでしょうか。

事ある毎に書いてるけど、「キャラメルで」じゃなくて「一番好きな役者さん」です。

今までもこれからも大好きです!