ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

NAPPOS PRODUCE『かがみの孤城』

(原作未読で漫画版の1話だけ読みました。武富智さん好き)

(自分でも読み返して伝わるのかわからない感想)

19日のお昼の回を観てきました。

毎回悩むけど文字にすると薄っぺらくなりそうで難しい。そこを頑張って言葉にする練習を毎回やってるってことだけど。

とにかく泣いた。号泣した。終わってからしばらく立てなかった。何でカーテンコール3回で終わっちゃったの。5回くらいやりたかったよ。

この「泣いた」は、序盤とかダンスシーンは「ただただ舞台というものが観られて嬉しい」とか「キャラメルボックスの人達に再会できた」という気持ちで、クライマックスからエンディングにかけては「ひたすらお芝居の中身に感動していた」という意味です。

ぶっちゃけ私もあまり楽しくない学生時代だったので…(要因が自分にもあるとはわかってるけど)。学校は行ってたんですけど、「別に休んでもよかったのに」とだいぶ後から思ったりはしました。まあ色んな事情が重なっておりましたが。学校から親に密かに連絡とか行ってたのかなと思うと死にそうになりますね。(実際どうかは知らない)

とまあ、非常にパーソナルな部分に触れてくるお芝居だとあらすじから既にわかっていたので、楽しめなかったらどうしよう、とちょっと心配していたんですけど、実際は上記の通りでした。成井さんの脚本・演出でよかったなあ。何で成井さんの作った演劇ってこんなに私の胸を打ってくるの。

中盤は割と何事もなく進んでいくので「これどうなるんだろう?」と思ってたんですけど、終盤に事件が起きてそこから怒濤の流れがもう、完全に物語に釘付けでした。

今回のお話は伏線は割とわかりやすい、と思わされていたのですが、それはあくまで途中にしかすぎず、その糸が最後の最後に繋がったとわかったところで大号泣。あの人とあの人が並んで語り始めたところですね。

その前だっけ後だっけ、あかん忘れた…。オオカミ様とあの人が最後に話すシーン。オオカミ様がどの役者さんかってのは第一声でわかってたんですよ。好きだから。で、その人がああだったから、ってことはつまり、ってなるじゃないですか。(何にも伝わらない説明)

だから、ちゃんと言葉を交わしてほしかったんですよ。「えっ、いいの? それでいいの?」と背中を見つめていたので、立ち止まって話しかけてくれて本当によかったなと。この辺は原作を読んでもう少し補完したい。泣きすぎてあまり冷静に観られなかったので。

だから、一時だけオオカミさんあの人だったんですよね(これはメタの話)。ここ「すごいな!」と思って観てました。

あとさ、ホラ吹いてないじゃん。だよね?

なので、キャラメルボックスのファンとしてめちゃくちゃ身も蓋もないこというと、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』要素も感じたし、『エンジェルボール』要素も感じたので、やっぱり成井さんだなあと。

(あ、でも『エンジェルボール』のその部分はまだ舞台化されてないか。自分の感想を読み返して思い出した。真っ先に浮かんだのがこっちだったのです)

とりあえず勢いで書いたところをアップ。続きはネタバレありでゆっくり書きたい所存です。

ちょっと余裕がなくてあまり書けなかったので、書いたところだけ追記に置いてます。めちゃくちゃ中途半端だけど。

 

 

いや、本当、何から書こう。書きたいことありすぎて。

でも最初に書きたいのは沙羅ちゃんかなあ。山本沙羅さん。現時点でキャラメルボックスの一番の若手ですよ。キャラメルボックス台詞Botの管理者さんで、管理者さんが入団しちゃったという逸話の持ち主。(話逸れるけど、「沙羅」という名前には割と憧れがあるので羨ましい)

今回、木津つばささんが残念ながら降板してしまい、彼のこともとても楽しみにしていたし、実際の舞台を観て「つばさくんでも観たかったなあ」という気持ちがあるのも事実なので、もし再演があるなら絶対キャスティングしてほしいと願っています。

それを踏まえて、沙羅ちゃんが素晴らしかった。書きながらちょっと泣きそうなくらい。沙羅ちゃんは練習の時からつばさくんの代役をされていて(キャラメルボックスでは珍しくない風景)、つばさくんの降板に伴って正式にキャスティングされたんですね。だから男の子役なんですよ。でもプロフィール写真を見たらわかるけど、ロングヘアの似合う綺麗なお嬢さんなんですよ!?(と思ってたけど、今軽く検索したら、高身長なので昔から男性役が多かった模様)

あのロングヘアをばっさり切って、メガネをかけて、男性キャストに混じって男の子のお芝居をしてるんだけど、あれは紛れもない男の子でした。中の人を知ってるからついついたまに思い出しちゃうんだけど、完全に男の子同士の集まりでしたよ、あれは。役者さんってすごいわ…。

今作を観劇して強く思ったのは、多田直人さんや渡邊安理さん(お二方ともご結婚おめでとうございます! 今回お手紙を出してはいけなかったので、直接伝えられなかったのが本当に残念)などの同世代の役者さん達が、作品の中で「大人の立場」の役を演じておられて。「ああ、私はもう主人公(子供)側じゃないんだなあ」ということでした。

そんなこと言ってても仕方ないんだけど、「年を食いたくないなあ」と思ってて。「年を重ねる」はセーフなんだけど。別に実年齢を人に言うのも構わないし(畑中さんと多田君の間)。

自分でも何て説明したらいいのかわからない、と書きつつ考えたんだけど、要するに社会的地位という意味で自分の中で足場がないから自信がないんでしょうね。社会的地位って職位とかだけではなくてね。趣味は山ほどあるので、そういう意味では人生楽しいんだけど。あとまあ、最近流行りの自己肯定感の話にもなるんだろうな。

だから、『かがみの孤城』でもこころ達の方に強く共感してるんだけど、年齢としてはもう大人だから、そっち側なんだなというか。いや、大人になったからこその自由とかそういうものいっぱい享受してるんだけども。繰り返しになるけど、結局自分に自信がないんですよね。

と自分語りをしてしまいました。

いや、話がだいぶ戻りますけど、今回キャラメルボックスの皆様に会えて本当に本当に嬉しかったんですよ! 舞台に立ってる姿を観れただけで泣いたもん! 今夏予定だった『容疑者Xの献身』が最前列取れてたのに延期になっちゃったから余計とね!

安理ちゃんはこころの母親という1つの役だったけど、多田君なんて3役くらい? しかもどの役もあまり良い印象ではない役で。何というか珍しかったです。ただ個人的には、伊田先生は伊田先生なりに頑張ってたんじゃないかなー、とか感じたりしたんですが。