ネコと紫の日記帳

ひたすら己の趣味の備忘録。読んで下さる方ありがとうございます。

NAPPOS UNITED『仮面山荘殺人事件』2023・2

(※原作あるし再演なのでネタバレしてます。お気を付け下さい。これからDVDなどで初めて観たい方は絶対読まないで)

(独り言なので他の人が読んでもよくわからんかも)

(初演の感想はこちら↓)

seamoon.hatenablog.jp

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ネタバレなしで書けないんで最初から伏せときます。今から初めて観る人はマジで絶対に読まないでね!

 

 

ネタバレ知ってる人ですか!? いいですか!?

 

 

 

「畑中さんが一番好き」と書きつつ前回の感想は高之と朋美と雪絵の話ばかりだった……。本当に、全部知ってる状態で観るのめちゃくちゃ楽しかったですね。登場人物の表情をめっちゃ見てましたもん。

全部知ってる状態だと「高之と高之以外の駆け引き」になるわけじゃないですか。だから高之のこともめちゃくちゃ観てました。それこそ桂子さんが「事故じゃなくて事件」だと言い出した時にどんな気持ちだったんだろうって。どんな気持ちというか、焦ったんじゃないかなと。

とは言え、容疑者を絞り込む時に自分が外されそうになったら逆に怪しまれるようにし向けたりしてね。そうすることで身の潔白を証明してるってことですけども。この段階では、周りの人達はまだ「本当に高之が朋美を殺そうとした」とはわかってないわけだから、「どっちだ、どっちなんだ!?」って感じで高之を見てたのかなあ。

そして高之はどんな気持ちで言っていたわけなんだい。てかそもそも、どんな気持ちで山荘に行ったのよあなた……。あ、でもそうか。高之も「殺そうとはした」けど警察発表では「居眠り運転」だったから自分の手は汚れてないと思ってるのか。そして実際汚れてはいない。から、実際に悲劇の主人公的な感じで行けたのかな。

だからまあ、疑いを知らない純粋な人ではあると思うんですよね……。だからこそ観客として騙されたのもある。悪い人ではないんですよ、だからこそ悪いってのもあるけど。そういう意味では、やっぱり最初は純愛だったんだろうなあ。本当に朋美を好きだったけど、それより好きになる人が現れちゃった。

で、真面目すぎて殺すことを決意してしまった。これ、真面目なのもあるけど、朋美とか朋美のご両親とか世間からの非難も怖かったんじゃないですかね。もしくは雪絵に告白して振られればよかったんですよ。振られるか、万が一、雪絵がOKしたら2人で逃げてもよかったんだし。でもそっち方面の勇気はなかったのかな。(※ここまで全部自己解釈)

朋美は朋美で二度も命を救われて好きになった人に裏切られたら、そら死を決意するわな……。生きる理由をくれた人だもんなあ。何これ今更めちゃくちゃ悲しい。(劇場で観てた時も悲しかったけど)

って結局、高之の話をしてるよ!? 私、高之のこと好きなの!? まあ好きか嫌いかだと好きだよ! 好きな役者さんだからというのもあるけど!

全部わかった状態で観てるの本当に楽しかったね。もちろん、何も知らない状態の最初の1回もめちゃくちゃ楽しいけどね。それは一度しか味わえないからね。しかも、そこに生身の役者さん達がいらっしゃいますからね。そんな贅沢な時間の使い方あります? 本当に、皆様遠くから来ていただいて本当にありがとうございます。

 

ということで役者さんの話だよ。

初めて拝見したのは警察役の瀧原光さん、利明(朋美の兄)役の北見翔さん、木戸役の松崎浩太郎さん、秘書の玲子役の南木春香さんでした。

この中で一番インパクトがあったのはやっぱり松崎さんかなあ。初演がキャラメルボックスの筒井俊作さんなので面白くないわけがなくてね!? でも今回の木戸さんもとても面白かったです! 初演よりもう少し控えめだったというか、押しは強くなさそうみたいな感じが好きでした。

玲子さんは綺麗な人だったー! 秘書って言うけど結局玲子さんも女優だったんだよね。でも、この役を任されるって逆にすごい役者さんだと思う(これ物語の中での話ね)。要所要所で難しいことをしないといけないわけじゃないですか。特に朋美のお父さんが湖に飛び込むところなんて、そこまで追い詰める迫力とか説得力がないといけないし、普段の公演から難しい役を任されてそう。

(物語の中の)劇団の人達もよくこんな依頼受けたよね!? あんまり大っぴらにはできない話だから、内密にキャスティングが進められてオファーとか稽古とかもこっそり行われてた気がするよ。もしくは少人数で元々これだけしかいないのかな。警察役のお二人はそれこそまだ若手だから警察役になった気がする。演技より体力勝負を求められたというか。

お兄ちゃんは当事者だもんなあ。お兄ちゃんは最初から完全に高之を疑って見てた気がする。普段通り接しようとしたけど明るすぎたというか。そらそうよと思うけど。妹が何でこんな奴のために死ななきゃいけなかったんだ、ってなるもんな……。

(役者さんの話だっつってんのに、結局、役の話だよ)

 

キャラメルボックスの皆様は、まあキャラメルボックスが大好きだから! なので、好きだから好きとしか言えないんですけど! でも、劇団が活動再開した状態で再演だったのでとても嬉しかったなと。

ジンが畑中さん以外考えられないので再演も同じ役で嬉しい……というか、「当たり前じゃん、それ以外有り得ないよね?」みたいな自分がいました。怖いですね。ウキウキで登場シーンを待ってましたからね。相変わらず登場シーン一発目から恰好良すぎてニッコニコでした。無理だったけど2回観たかった。冬は天使の役のはずなので大変楽しみです。2回とも行きます。

そんで三浦剛さんとコンビだからね。好きじゃないわけがないっていうね! 好き! 初演のオレノさんの時の方が「役を作ってた感」がありましたね。これややこしいけど、劇中の役者さんがそうしたんだろうなって話です(いやオレノさん自身がそうしたからそうなんだけどさ)。だから最後の種明かしの時に喋り方が違いすぎて本当にびっくりしたもんね。三浦さんはもう少し素に近かった気がする。これややこしいけど(以下略)です!

岡田さつきさんのお母さん役はやっぱり好きー! めちゃくちゃ好きー! キャラメルボックスの女性陣はみんな儚さから強さまで(それが同居する時もあるけど)演じられるので本当に素晴らしいんですよ。

原口さんとの夫婦役が新鮮なんだけど長年の夫婦だと感じるというね。原口さんのお父さん役は『光の帝国』でも拝見したのですが、何かこう、不器用だけど愛が大きいみたいなところがとても好きです。

急に話が戻るけど、誰が最初にこんなこと考えたんだろう。やっぱりお父さんなのかな。制裁を与えるとか、(よくないけど)命を奪いに行くとかそういうことではなく、殺意を証明するだけに留めるというのは、めちゃくちゃ優しいのかめちゃくちゃ厳しいのかどちらだったのか。まあ後者派なんですけど。最後の引き金はお父さんだもんなあ。高之に首絞められた時、ついに証明できるから嬉しかったんかなお父さん……。いや、わからないけど。

フジが外に持っていったバッグの件はパンフレット読むまで気付きませんでした。こっわ。マジでこっわ。その時だったんかいっていう。そもそもフジも舞台用の見せ方と思わせてそうじゃないっていうね。初演の時に弟妹に言われて気付いたので、教えてもらえてよかったです。何て言うの、実は全部ちゃんと繋がってるんですよね。

 

ということで大好き『仮面山荘殺人事件』!! 今回も素晴らしい舞台を本当に本当にありがとうございました!! 冬のキャラメルボックスも楽しみにしております!! 1回映像で観たはずだけどほぼ覚えてないのでほぼ初見です!!